ビジネスニュース

「免疫暴走する病気治療」制御性T細胞を改良へ
ノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった坂口志文・大阪大学特任教授が発見した免疫を制御する「制御性T細胞(Treg細胞)」の治療技術としての有望な活用法が見えてきた。免疫が自分の体を攻撃してしまう1型糖尿病などの自己免疫疾患などが対象だ。坂口氏は中外製薬と組み、免疫抑制機能を高めた細胞を作る仕組みを解明した。免疫の調整を自在にできれば患者ごとに最適な治療法を選ぶ医療につながる。(2025年10月21日 日本経済新聞朝刊)
「老化状況 血液から把握」指標たんぱく質を発見
筑波大学の関谷元博准教授らの研究チームは、老化の進行状況を把握するセンサーとなる物質を発見したとする研究成果をまとめた。体の代謝に関わるたんぱく質「CtBP2」の血中濃度が、老化や健康状態を探る指標になり得るという。研究成果はこのほど、米科学誌ネイチャーエイジングに掲載された。(2025年10月21日 日本経済新聞朝刊)
「ALS原因物質を抑制」奈良県立医大など 因子発見、治療法に道
国指定の難病で、体が徐々に動かせなくなるALS(筋萎縮性側索硬化症)の進行や発症を巡り、原因とみられる物質の増加を抑える因子を発見したと、奈良県立医大(同県橿原市)などのチームが16日、英科学誌に発表した。ALSなどの神経変性疾患の解明や治療法開発につながると期待される。(2025年10月17日 日本経済新聞朝刊)
「脳の再生医療、実用化へ」国内初 サンバイオ、来春にも製品
バイオ新興のサンバイオは16日、脳損傷患者向け再生医療等製品「アクーゴ」について、同日開催の厚生労働省の専門部会が出荷を認めたと発表した。2024年7月に製造販売の条件・期限付き承認(早期承認)を得たが、出荷が制限されていた。品質データの追加提出で制限が解除され、脳分野では国内初の再生医療が実用化する。(2025年10月17日 日本経済新聞朝刊)
「排便制御の神経細胞解明」便秘の治療に応用期待
九州大(福岡市)などの研究グループは13日までに、排便をつかさどる脳中枢の仕組みについて、マウスを使った実験で解明したと発表した。脳幹内の神経核に存在する2種類の神経細胞がそれぞれ異なる役割で排便を制御。研究を人体に応用することで、慢性便秘症や排便障害に対する新たな治療や予防方法につながる可能性があるとしている。(2025年10月14日 日本経済新聞朝刊)
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